Le Roi Soleil


君がほしくて。

「……。」


自分の中に溜まっている物の正体はわかっている。


「…はぁ…。」


目を閉じれば、そこに浮かぶのは丸い曲線を描いた…


クシナの体…



「ミーナト!」


「…!?…え?」


「お仕事お疲れ様! 徹夜続きで大変だろうから、お弁当持ってきたの。」


「…クシナ…。」


さっきまで頭に浮かんでいたことを慌てて消す。
もう今更、隠す必要もないのかもしれないが、なぜだろう。
少なくとも、自分の頭の中で思い描いている彼女を察せられるのは
なんとなく気恥ずかしい。


「わぁ…!いい眺めだってばね…!!!!!」


クシナは机の後ろにある窓へ駆け寄り、里を一望する。
自分を横切る瞬間、ほんのり香る石鹸の匂い。
それは、いつも自分が使っているものと同じ匂いのはずなのに
何故か彼女から香ると、全く違うものに感じる。
それに… この香りは…
彼女との…交わりを色濃く思い浮かばせた。


「…。」


俺はそっと手を伸ばし、彼女を手中に収める。


「…? …ミナト…?ちょっ……里の皆から見えるってばね…!!!」


「ん…かもね。」


彼女の髪に顔を寄せると、先ほどの香りが鼻を強く突いてくる。


「…ミナト…手…どこ…触ってるの?」


「ん?」


「だめだってばね…!こんなところで…!!!カカシもくるし…。」


「…大丈夫。カカシは今日、他里任務へ行ってるから、ここにはオレ一人だよ。」


「でも…外に人が…。」


「クシナが声をあげなければ大丈夫。」


「大丈夫じゃないってば…!!!!」


感情が高ぶり、声が大きくなった彼女を、俺は唇で塞ぐ。
クシナも最初は抵抗していたが、やがて無理だとわかったのか
おとなしくされるがままになった。


唇を離すと、その余韻に浸るように、唾液が糸を引く。


俺の手は、自分の意志とは無関係に、既にクシナの胸を愛撫していた。


「っ…!!ミナト…!だめ…ここじゃ、里のみんなに見えるってばね…!」


「かがめば大丈夫だよ。 ほら、腰突き出して。」


「…ちょ…!これ、これって…!!!!!」


窓の桟に手を付き、かがませるとそれはまるで…。


「クシナ。」


「…何…?」


不安そうな彼女に口づけをし、耳元でそっと囁く。


「今日は…このまましてもいい?」


「…!!!!」


「ずっと我慢してたんだ。 もう…。」


俺はベルトに手をかける。
勢いよく飛び出した「それ」はクシナを求めて
はちきれんばかりになっていた。


「無理…。」


クシナは何も言わない。
ただ、それを受け入れるように、少し足を開き
腰をくい と上にあげた。


スカートの裾をあげ、下着の中へ指を侵入させると
ぬるっとした感触が指先へ伝わる。
その指先を奥へ進めると、押し出されるように水が溢れ出す。

これなら…すぐ挿入しても痛くなさそうだ。


「モノ」をあてがい、少しずつ中へ沈めていく。


「っ…うぅうぅっ…!!!!!!」


大きな声をあげないよう、耐えながらも
快楽を交えたクシナの声が、俺の耳をくすぐる。
既に肉壁は収縮し、俺の「モノ」を締めつけていた。


モノを最奥まで到達させ、しばらくクシナの中を堪能する。
包まれる肉感。 温かく、湿り気をたっぷりと帯びた内部。
結合部からは、溢れでた愛液が腿を伝っている。

少しずつ、ゆっくりと最奥を突きはじめると、クシナの反応が一気に変わった。


「あっ…!うああああうっ!!!! んっ!!!!」


俺の動きに合わせて、彼女の声があがる。
結合部からの愛液は益々増え、肉壁をこするたびに、卑猥な水音がたつ。


「んっ…!!!んんんんっ!!!!」


外に声が漏れることを気にしているのだろうか。
口を手で押さえ、体に押し寄せる快楽を受け入れるそのさまは
俺を益々興奮させた。


「クシナ…。いつもより…濡れてない?」


「…!!!そンなコト…!!!」


といいつつも、肉壁はモノを締め付け、内部の熱はさらに増す。
かすかにだが、痙攣もし始めている。

絶頂が近い。


「…もうイキそうってクシナの『ここ』は言ってるよ?」


「あっ…んっ!!!んんんんっ!!!!!やっ…!そンなコトなぃぃいっ!」


クシナの事を言っている俺も、疲労がたまっているせいか、さすがに限界が近い。
実際、入れたときから既に、いつ射精してもおかしくない状態だ。

最奥を突き続ける動きから、入口の粘膜を刺激する動きに変える。
このまま絶頂を迎えるのも悪くないけれど、もう少しクシナを堪能したい。
クシナにも、もっと深い絶頂を与えたい。


「い…じわるっ…!!」


俺の意図がわかったのか、クシナが涙声で訴える。
もう少しで絶頂に達しそうだったのに、お預けを食らわされたのだから
しょうがないとおもうけれど、そんなクシナも可愛い。
粘膜を刺激し続けると、クシナの奥は更なる快楽を求め、
俺を飲み込もうと収縮し始めた。


「くっ…!!!!」


思わぬ刺激に思わず声が出る。
唯でさえも、刺激には弱くなっているのに…。
これは…マズい…。


「ミナトぉっ…ねがい…おねがい…。」


肩を震わせ、クシナが弱弱しく懇願する。
いつものクシナからは想像できない。


「…ん…。オレも、もう…限界。」


そういうと同時に、腰を一気に奥まで進めた。


「んぅっ!!!!!!あっ…!!もぅだめっ!!
 イくっ…!イっちゃうってばね…!」


肉壁の痙攣が徐々に大きくなっていく。
内部の卑猥な水音は、今この部屋全体に響き渡るほどだった。
オレ自身も、我慢の限界を迎えつつある。


「クシナ…ッ…!!!!!!」


モノを最奥までもぐりこませ、精液を一気に放出する。
その瞬間、肉壁の痙攣もひときわ大きくなり、クシナの体がビクンと跳ねた。


「イ…っく…!!!!!!」



ドクンドクン とクシナの中に注ぎ込まれる俺の一部
この瞬間はたまらない。
クシナの体も、俺を欲するかのように、奥へ奥へとそれを
飲み込んでいく。



もう何度 この行為を繰り返しただろう。

子供が出来ることは奇跡に近い というけれど

そろそろ俺たちの所にも、奇跡が訪れないだろうか。






「…ゼッタイ外に聞こえてたってばね…。」


無言で着衣を直していると、クシナはポツリと呟いた。


「そうかな。ここ、結構広いし大丈夫だと思うよ。」


という俺も、内心「やってしまった」感は否めない。
この後、どう顔を合わせたら良いかな…。
…まぁ、このことを考えるのは後だ。 一先ず…


「弁当、一緒に食おうか。」


「!!そうだってばね!!!! …もう…ミナトがあんなことするから
すっかりわすれてた!!!」


『クシナをデザートに食べてもいいんだけど』 という一言を俺は飲み込み
来客用のテーブルに弁当を広げると、そこには色とりどりのおかずが計算しつくされた
ように、綺麗に敷き詰められていた。


「…今日は…家に帰りたいな。」


思わず口に出た一言に、我ながら驚く。
なぜこの一言が出てしまったのか。 自分でもわからない。
クシナはこの発言をどう思うだろう? 
「何わけわからないこといってるんだってばね!」と叱咤されるかもしれない。
しかし、クシナから出た一言が、胸にストンと落ちる気がした。


「ミナトの胃袋、ガッチリ掴んだってばね!」


「夫を捕まえておくには、胃袋をつかんでおけ」という言葉をどこかの
本で読んだ気がする。  
クシナの作った卵焼きを咀嚼しつつ、なるほど。 この事か。 と納得する。


「今日は、早くかえるよ。」



「うん。待ってる。」



弁当をあっという間に平らげると、クシナはそれを片付け
部屋をこっそりと出て行った。
彼女を送りがてら、外を見てみると、番をしていたものはその場にはいない。 
どうやら気を遣わせてしまったらしい。
後で埋め合わせしないと…。


彼女の見送りを終えると、
俺は再度席に着き、早く帰るべく書類と格闘し始めた。