Le Roi Soleil


寝ている間に

寝ている間に



「…やっと終わった…。」

ミナトが机の上に山積みになった書類を片付けたころには、
もう朝方だった。
3日前、机の上に次々と乗せられた書類を見た時には
果たしてこれが片付くのであろうか不安になったが、
3日3晩、多少の仮眠は取ったものの、殆ど寝ずにこなし、
なんとか書類を片付けることができた。
人間本気になればできるもんだな。 とミナトは思う。
今すぐにでも机に突っ伏して寝てしまいたいが、家ではクシナが
待っている。さすがに、これ以上待たせるわけにはいかない。
なにより、自分もクシナに会いたくて仕方ないのだ。
まぶしい朝日を浴びながら、家路を辿る。


「クシナは多分…寝てるだろうな。」


家に着き、そっとドアの鍵を開ける。
部屋に入ると、リビングのソファーの上で横になっているクシナがいた。
近寄ってみると、すーすーと寝息が聞こえる。
ミナトの帰りが朝方になるときは大抵こんな感じだ。
ベッドで寝ればいいのに…とミナトは思うが、クシナいわく
いつ帰ってきてもすぐ迎え入れられるように…とのことだ。
実際、起きてきたことなど一度もないのだが…。


「クシナ。 今帰ったよ。」


声をかけてみるも、クシナは気持ちよさそうに寝息をたてている。


「こんなところで寝ないで、ベッドで寝なよ。」


ミナトは無駄だと思いつつ、眠っているクシナを起こしにかかる。
が、彼女はビクともしない。 やっぱりか…。
ミナトは起こすことをあきらめ、
ベッドルームへつれていこうと、彼女を抱えようとした


…が…


無防備に眠るクシナ。 唇が少し開き、その表情は官能的だった。
男は生命の危機に達するほど、生殖本能が増すという。
3日間ほとんど寝てない状態ということもあり
ミナトの欲望にもすぐ、火がついた。


「クシナ…。」


赤い髪の毛を手に取り、指に絡め、口付ける。
彼女を抱くとき、ミナトは決まって髪の毛を愛撫する。
これが「しよう。」の合図といっても過言ではない。
いつもなら、彼女がミナトの首に腕を回し、そこから事に入るのだが
今、彼女は寝ているので、その様子は見られない。
ミナトにとって、それは逆に新鮮で、ちょっと罪悪感もある。

少し開いた、彼女の唇に、自分の唇をかぶせ
舌で唇を堪能する。
さすがにこれは起きるかな…と思ったが…。
彼女は気持ちよさそうに眠るばかり。


「(ん…本当にどうなっても知らないよ…。)」


彼女の唇を堪能していたミナトの舌は、そのまま彼女の口の中を犯す。
唾液と唾液が混ざり合い、ミナトの欲はさらに増すばかりだった。
髪を愛撫していた指先は、そっと腹部からパジャマの中へ侵入し
胸のふくらみに触れる。 手のひら全体で、その感触を堪能し、
中心にある尖りを優しく撫でると 

ピクン!

彼女の体が反応した。
起きたかな…と思い、愛撫していた手を止め、
彼女の様子を伺うが、起きる様子はない。
ミナトはパジャマを捲りあげ、
先ほどまで愛撫していた尖りを口に含んだ。
優しく吸い上げつつ、舌で転がし、甘噛みをする。
そのたびに、クシナの体がピクン!ピクン!と反応するも、
すーすーと寝息をたて、起きる気配はない。


「(本当にこの能力は凄い…。)」


このまま寝かせてあげた方が、クシナの為にもいいんだけどな。
と思いつつも、一度火がついたミナトの欲はとても収まりそうにない。
ウエストからするり と下着の中へ手を滑らせ、茂みに指を這わせる。
さすがにそこは、潤ってはいなかったが、そのままパジャマと下着をおろし、
頭一つ入るくらいに足を少し開かせ、その間に顔をうずめた。
そっと舌を伸ばし、ひだに吸い付く。 舌先をとがらせ、
ひだの少し上にある、突起を刺激すると、再度、クシナの体がぴくん!と跳ねた。
そのまま突起をチロチロと舐め、指先をそっとひだへ添わせると
ぬるっとした感触が伝わった。 
そのまま、ひだを往復し、なでるように愛撫すると
ぴちゃ・・・くちゅ・・・と水音がたつ。
いつもなら、この水音で、クシナを興奮させるのだが、
今のクシナは… やはりまだ寝息をたてたままだ。
ひだを撫でていた指先に少し力を入れ、そのまま奥へ侵入する。
何度も体を重ねた上で習得した、
クシナの感じる箇所に指の腹を当て、やさしくこすると
体をピクピクさせながら


「ん… …。 ふ…。」


と、鼻にかかったような声をあげるようになった。
これは…もう起きるかもしれない。

起きたら…怒るかな…。
と、思ったものの、今のところおとなしくされるがままで、
怒られる気配もない。
ミナトはそのまま事を続行することにした。

最初は、控えめだった水音も、感じる箇所を何度もこすられることにより
くちゅ…くちゅっ、ぴちゃっ! と、次第に大きくなっていき、
愛液はミナトの指の間から滴り落ちる程になっていた。


するり。と指をぬき、一舐めした後、自分の洋服に手をかける。
ミナトの「モノ」は、はちきれんばかりに膨張していた。


少し開いたクシナの足の間に体を入れ、モノをあてがう。 
クシナのひだは水気を帯びているせいか、ぴたっとそれに吸い付いた。
今すぐにでもぐっと挿入してしまいたい気持ちを抑え、
少しずつ、穴を広げていく。
ぬぷ。ぬぷと、いう感触が、ミナトを襲う。


「ん…んん……。」


さすがに起きたのか、クシナが少し、苦しそうに声を漏らす。
その表情が、さらに、ミナトを興奮させる。


「クシナ… クシナ…。」


ミナトにしては珍しく、少し乱暴にクシナの唇をふさぐ。
と同時に、ミナトのモノが、クシナの奥へ届いた。
唇の内側の粘膜が、彼女の唇を覆う。
その唇を舌で愛撫しながら、ミナトは腰を動かし始めた。


「んんぅ…。んっ…!」


愛撫している唇から、声が漏れる。
最初はきつかったクシナの中だったが、次第にほぐれていき、
ミナトを優しく包み込んだ。
愛おしむように、ゆっくりと腰を動かす。
粘膜と粘膜がこすれあい、モノに絡みついた愛液が卑猥な音をたてる。

くちゅっ…くちゅっ…

愛撫していた唇を離し、顔をあげ、クシナの表情を見る。
眼は閉じているものの、紅潮した頬、ミナトの唾液によって、ヌラヌラと
した光沢を帯び、半開きになった唇からは


「あっ…んっ…っ…!」


と、先ほどより、甘い喘ぎ声が聞こえるようになった。
ミナトのモノが奥に届くと、クシナの中はすぐさま反応するかのように
キュッと締め付ける。
いつもなら、クシナの絶頂まで我慢するのだが、あまり寝ていない
ミナトに、それをする余裕はなかった。


「(クシナ…ごめん…。 でも…。)」


ミナトが腰の動きを速めると、
くちゅっ、くちゅっ、と卑猥な音も早くなっていく。


「(ガマン…できない…。)」


クシナの中からは愛液があふれ、腿を伝う。
締め付けはさらにキツくなり
それがさらにミナトを絶頂へ誘う。
ミナトはモノをクシナの一番奥深くに潜り込ませた。


「っ…は…クシナ…!」


果てる瞬間、思わず声を漏らすと同時に
クシナの中に、すべてを放出する。
ミナトの精液は、どくどくっとクシナの中へ注ぎ込まれ、
それを吸い取るかのように、クシナの中がきゅっと締まった。


「っ…はぁっ…はぁっ…。」


ぐったりとクシナにもたれかかる。
少し汗ばんだ肌が、しっとりとしたクシナの肌にふれた。


「…いきなりして、ごめん。」


怒られるであろうことを覚悟して、ミナトはクシナの反応を待つ。












「… … ん?」


何の反応もない。






すー…すー…



規則正しい呼吸が聞こえる。



「(え!?)」



ミナトはがばっと体を起こし、クシナの様子をみてみると…





そこには、何事もなかったように眠るクシナがいた。








数週間後






「おめでとう。」



「…へ?」



「予定日は…10月10日」



「…!?…」



「だってばね!!!!!」




・・・・・・・・・・・・・・・・・



「へ?赤ちゃんができた?」



「私、母親になるってばね!!!!!」



「オレが…父親になるんだ!!!!」



「予定日は?」



「10月10日! にしても…。」



「ん?」



「いつの子なんだろう…。 その頃、ミナト忙しかったのに…。」



ミナトは咄嗟に逆算した。
まさか…。



「ミナト?どうしたの?…あ!!!!私のこと疑ってるでしょ!?」



「い、いいいいいいや!疑ってない! 疑ってない!」



「じゃあ、何か知ってるってばね!!!!!」



女性っていうのは、こういう時に限って変に鋭い。



「し、知らないよ…!」



「あ〜や〜し〜い〜〜〜〜!!!!」



その後、クシナに問い詰められ、正直に白状したミナトは一週間
お預け状態になるのであった。



Fin